伝えたいならデフォルメが有効

昔、ギャラリーフェイクというマンガを読んでいたら、犯人の顔情報として「モンタージュ」と「似顔絵」では似顔絵のほうが有効であるという内容があった。基本的に似顔絵というのは「特徴の印象」が大きな要素を占める。この「特徴の印象」が特徴を増幅するため、情報の伝え方として有効なのだろう。

モノマネのうまい人は時に「本人より似ている」と言われる。これは、デフォルメが本人の特徴を非常によく増幅するためなんだな・・・と、この物語を読んだ当時、思った記憶がある。

最近、インターネットで飲食店を探して「ここだ」と思ったお店の地図を確認すると、高確率でGoogleMAPが表示されている。正直なところGoogleMAPはあってもよいが、人間が描いた地図があったほうがよい。頭に地図が入っているような、よく知っている地域の場合であれば、GoogleMAPの地図もそれなりに役立つ。道を知っているから、見ただけで位置がある程度想像できる。しかし、不案内な土地に対してGoogleMAPは「人間の目を通した特徴」を伝えてくれない。おまけに大きさの変更を行うと、「人間の印象に左右されずに」情報の取捨が行われる。初めての土地でGoogleMAPを見ると、その情報の「狭い範囲では邪魔なほど多い」、「広い範囲だと役立たずなレベルで情報が少ない」という状態になる。要は
「飲食店を見つけるためだけに必要な、ほぼ最小限な情報」
をGoogleMAPは提供してくれないのだ。
GoogleMAPは飲食店の地図に向いていない。飲食店さん、地図手書きしてよ・・・と思うのであった。