決定版!ノートPCの0.4Ghz病(サーマルスロットリング)の判定と対応

ノートPCはその高密度設計によって、ちょっと使用方法間違えただけで簡単にサーマルスロットリングを起こしてしまう。サーマルスロットリングとはPCが高温になった際に、CPUの処理速度を強制的に落とす事で、温度を下げる機構のこと。サーマルスロットリングが発生すると、CPUの処理速度は大抵0.4Ghzになっている。

 

サーマルスロットリングが発生した場合、まずは、サーマルスロットリングの原因部位を調べる必要がある。

調査1 SSDの温度を調べる

まずは付属のSSDの温度とインターフェイスを確認しよう。

CrystalDiskInfo - Crystal Dew World [ja]で調査可能だ。サーマルスロットリングが発生した際に、SSDが60℃を超えていたら、原因部位はSSDである。

 

調査2 CPUの温度を調べる

CPUの温度は、Core Tempで調べることができる。90度を超えているようなら、原因部位はCPUである可能性が高い。

 

調査3 GPUの温度を調べる

GPUの温度はGPUメーカー製のソフトで調べれば良いが、一般的にはGPU-Zが使用されているようだ。80℃~90℃くらいでサーマルスロットリング起こすようなのだが、詳細については知見がないので、google神の神託を得てください。

 

 

対応1 SSDが原因だった場合

NVMe規格のSSDと推測される。CrystalDIskInfoインターフェイスに「NVM Express」と記載されていればNVMe規格だ。

SSDの交換をユーザ側で行っていない場合は、メーカーに修理依頼しよう。

・ユーザが交換したSSDが原因の場合、メーカーに文句言うのは筋違いとなるので、以下を試すと良いだろう。

つい最近まで、NVMe規格のSSDは非常に高温を発していた*1。交換のために、直接手で触ると火傷するくらい。しかし最近は低発熱のSSDもあるようなので、それを探して換装しましょう*2。そんなお金がかけられない場合、安物買いの銭失いになるかもしれないけれど、「ノートPC用のSSDヒートシンク」が1000円くらいで発売されているので、自己責任で付けてみても良いでしょう。

 

対応2 CPUが原因だった場合

CPUは交換するわけにもいかないので、以下の順序で対応してみると良いだろう。

①吸気口、排気口にホコリが詰まっていないか確認し、エアダスターなどでほこりを除去。

②PCを使用している場所で吸気口、排気口を塞いでいないか確認し、塞いでいるなら塞ぐ原因を除去する。

③天板閉じて使用等、熱がこもるような使い方していないか確認。

④そのPCのBIOS(uEFI)が古くないか、メーカーのHPなどで確認し古ければ更新。

⑤冷却ファンが回転しているか確認。回転していなければメーカー修理。

⑥使い始めて3年以上経過しているのなら、CPUグリスが劣化していないか確認。

→ただし、グリス調査するくらいなら、メーカーに修理依頼出した方がよい

⑦CPUの最大クロックを下げるという方法がとれる場合、それを試してみても良い。BIOS設定またはWindowsの電源設定を確認してみよう。これができるかどうかはメーカー次第なので、できなければあきらめよう。

対応3 GPUが原因だった場合

ノートPC組み込みのGPUが原因だった場合、CPUの①~④と同様な対応を行い、それで改善されなければメーカー修理依頼すればよい。

 

ということで、自作PCやっている人には常識なのかもしれないけれど、メーカー販売のノートPCを使用している層には常識でない、サーマルスロットリングについての調査と対応方法でした。

*1:今でも熱いSSDは熱いまま

*2:kioxia製のこれとか。ただしSSDは片面実装、両面実装があり、ノートPCには両面実装のSSDがささらない可能性が高いので注意