積極的に変化に対応する

勤務先は保守技術系の会社だ。
近年、勤務先の技術力が低下しているという話がある。個人的には技術力は明らかに上がっていると感じているが、そうではないらしい。いろいろ考えた結果、絶対的な技術力は上がっているが、相対的な技術力は下がっているという結論を得た。世間の技術力のレベル上昇率が、社内の技術力向上率を上回っているのだ。
恐ろしいことだ。これにはいくつか理由が考えられる。
一つ目はブラックボックス化が進んだこと。ブラックボックスはそれを作る人の技術力を上げるが、利用する人の技術力は下げる。
二つ目は技術力向上に対するインセンティブを設けていないこと。技術力が高い人は尊敬されるが、出世が早いわけでも、給与に明確な差異があるわけでもない。技術力に対する評価も行っていない。
三つ目はOS/DBについて学ぶ機会を与えていない事*1
だが、会社の方針としての対処は、保守する製品の技術をもっと学ばせるということらしい。即効性があるが長期的に見れば応用力の無い技術者を増加させるだけだろう。体質の改善が必要な患者に、症状を和らげる薬を与え続けてどうするんだ。

*1:学ばせようとする意思が経営陣に存在しない