泣くのは誰か?

某大手総合スーパーが、このご時世に自社ブランド製品の大幅な値下げを打ち出したそうな。流通は客の方を向く。正確には客の価値観に従ったサービスを提供することを第一に考えるものだ。
現在、商品購入において最も重視される価値とは「安い」ことで、その次が「価値が誰かによって保証されていること」、さらに「安全性」があると思われる。
少なくとも食品において価格と安全性はトレードオフの関係にある。市場動向に合わない安さの追求とは、「安全性を省みない」か、「誰かに損を押し付ける」*1かのいずれかでしか成立しない。安全性が重視されているのであれば、「誰かに損を押し付ける」方が選択されるだろう。
上記値下げは概ね好意的にとらえられているようだが、「生産者」「輸入業者」「輸送業者」を食い物にして自らの利益のみ追求するという姿勢に他ならないのではないかとか思った。

*1:たとえば原油が値上がり続けている状況で、長距離輸送が必要な製品が値下がりをするような場合、そのしわ寄せは「輸送業者」に行く