UPSは時間稼ぎ装置だって何回言えばわかるんだ

UPSという装置は、「停電によるシステムダウンを軟着陸させる装置」だったりする。

基本的には以下の動作をするのが一般的だ。
①設定に従って停電を検出する(何秒通電が停止されたら停電と判断する)
②バッテリーから取り出した電気を機器に供給する
③機器に「停電検出」を通知することで、機器の「安全停止」を促す。
④設定時間に従ってバッテリーからの電源供給を停止する
⑤復電したら電源共有を開始する。

これに「サーバ」の動作を加えるとこんな感じ
①設定に従って停電を検出する
②バッテリーから取り出した電気を機器に供給する
③機器に「停電検出」を通知することで、機器の「安全停止」を促す。
A.サーバはUPSからの「停電検出」を受け取ったことに従って「OS」にシャットダウンを促す
④設定時間に従ってバッテリーからの電源供給を停止する
B.サーバは無通電状態かつOSが正常停止した状態になる
⑤復電したら電源共有を開始する。
C.無通電状態から通電したらサーバが起動するようなBIOS設定によって、サーバが自動起動する。

とはいえ瞬間的な停電だった場合は、その停電をキャンセルできるとか、電源を安定させる効果もあったりするので、
①長時間の停電でデータが失われないように安全に停止させる。
②瞬間停電を乗り切る。
③電源の品質が低い場合に安定化させる
というのが、UPSを使うときの主な目的だ。

しかし、一般的にUPSは「停電時も電気を長時間供給してくれる装置」と誤解されているようで、SEでさえ①に必要な設定値を洗い出していなかったりする。アホか。
たしかにUPSは重いけど、あの程度でサーバなどの電気バカ食い機器の長時間停電がキャンセルできるなら、電気代はもっと安くなっとるわ!!!*1

UPS購入する時は、
①ピーク時の消費電力
②その機器が安全に停止するまで何分かかるか
③上記①と②を乗算し、さらに安全率(200%くらいだろうか)をかけたうえで、どの程度の容量のUPSを導入するか検討。
みたいなことを考えなきゃならんので、かなりめんどくさいよという話でした。

尚、UPSにはクソめんどくさい運用方法もある。
①サーバなんだけど業務時間中だけ起動していればよいサーバの電気代がもったいない。
②UPSにはタイマーがあり、そのタイマー経過時間で給電開始してくれる。
③上記①②より、サーバからUPSにたいして「何分後に給電切ったうえで、数時間後に電源いれて」と指示する。
④サーバはUPSに③を指示した後、シャットダウンする。
⑤数時間後、サーバに給電されるので、サーバが起動してくる。

という運用方法だ。はっきり言ってお勧めしない。しかし、この世にはこの運用を行っているUPSもあるので
・「サーバが使用しているUPSからネットワーク機器に給電してはならない」のであった。
*2

まあ、UPSごときだけど結構めんどくさいのですよ。そして、こんなこと教えてくれる人は年々減少している。

*1:電気が安くならない原因のほとんどが「電気が効率的に貯められない」ことに起因している

*2:UPSへの理解が半端だと、「給電が保たれる機器」という理解になって、ネットワーク機器をつなげてしまいたくなっちゃうのだけれど、安全に停止させる目的だった場合は給電時間を短くしてしまうという意味で悪だし、電気代節約という意味では「サーバ停止中はネットワークも停止してしまう」という理由で悪だ。