raspberry piでWOL

事務所の移転に伴って、Webサーバがデータセンターに移転した。それはそれでいいのだけれど、問題が2つある。1つめの問題は電源を誤って落としてしまった時やBSOD時の復旧が面倒ということだ。事務所に置いておくことを前提としていたので、リモートでのリセットやリモートでのパワーオン的なことを一切サーバに仕込んでいなかったのだ。これから仕込んでもいいのだが、データセンター側に人が必要なので、簡単には実施できない。まあ、これは機会を見て行おうと思う。
もう1つの問題は、ネットワークが同一サブネット内でなくなってしまったので、Webサーバに入れておいたWOL機能*1が使えなくなってしまったということだ。震災以降、PCの電源については「15分放置でスタンバイ」となるような設定が義務付けられている。事務所外でRDPを用いて事務所内のPCを操作しようとする場合に、この15分でスタンバイ設定が著しく邪魔なのだ。スタンバイを解除するために、いちいち人が介在する必要がある。人の介在をなくすために、WOL機能を使っていたのだが、これがサブネット違いのため行えなくなってしまった。
まあ同一サブネットに常に動作しているWEBサーバを稼働させておけばいいんだが、WOLのためだけにWEBサーバを構築して、常に稼働させておくのは電力消費的な意味でもったいない。さらに言えば、WOL機能搭載のWEBサーバはWindowsIISだったので、WOL機能の移植を行おうとすれば、CALとOS購入でものすごいイニシャルコストがかかる。ということで、WOL機能を使うために、以下のような方針を立てた。

  1. イニシャルコストを抑えるため、WebサーバはLinuxApache+LLとする。
  2. WOL機能は移植せず、新たに実装する。
  3. 電力消費が極力小さいサーバを採用する。

過去にしらべたところ*2raspberry piは消費電力が低く(3.5W)、Apache+LLが動作するようだ。LLの中でも当然PHPの採用事例が多い。PHPWOLを実装しているケースはインターネット上に多く見受けられるので*3、それを参考にすれば、簡単にWOL環境を構築可能だろう。
しかし、raspberry piは本当に使える場面が多いPCだ。wikiサーバとか、NTPサーバとか。単目的の軽量サーバとして使用する場合には最強に近いんじゃないだろうか。