コンピュータウィルスが検索する時代

最近(というか結構前から)検索エンジンは、文字入力によって候補を出力してくれる。これは便利ではあるが、悪用することで無料で広告(と同じような効果)を出せる。具体的な方法としては「その広告キーワードをひたすら検索する」だけでよい。広告キーワードがある程度ユニークであれば、似たような検索キーワードを入力した人に、広告キーワードが届くようになるだろう。広告と同様に特定の個人や法人を非難するようなキーワードを検索候補として出力することも可能だろう。ただし、もちろん特定のPC(というかIPアドレス)からのみの検索であれば、いくらやったところで検索エンジン側では重複としてはじくだろうから、個人でキーワードを登録するのは結構難しい。
ここで登場するのがコンピュータウィルスだ。コンピュータウィルスはただのプログラムなので、まあ通常のプログラムが行えることは基本的にできる。ということは、「広告したいキーワードを検索エンジンに対して1日1回検索要求する」だけのプログラムをコンピュータウィルスとして感染させてしまえば、広範囲からの検索キーワードとして登録されちゃうんじゃないだろうか。広告であれば、その行為が判明したときに広告元が非難されるであろうから、リスクが大きすぎて誰もやらないと思われるが、問題はネガティブキャンペーンだ。
たとえば「オバマ大統領」と入力したら、オバマ大統領の過去の失政が候補として表示されるように、検索キーワードを操作するようなプログラムを作って、それが自動実行され、かつコンピュータの持ち主に気づかれないように配布ができれば、それはネガティブキャンペーンとして絶大な効果を発揮するだろう。