近所のヤマダ電機のレイアウトに見る、顧客の立場に立って物を見るということの難しさ

最近(といっても結構前だが)ヤマダ電機は、来店ポイントを2回抽選方式に変更した。本方式では来店ポイントマシンにて2回(来店時10P+買い物後90P)が最低付加される。これは来店時100Pを付加すると、数枚のカードを所有したユーザが買い物せずにポイントだけつけることが可能であるため、これに対する処置と考えられる。
以下ループを並行で行うことによって「並行した数×制限回数×100P」が取得可能である。
ループ:安い買い物をしてポイントカードゲット⇒制限回数まで来店ポイント付加⇒カード捨てる⇒最初に戻る

さて、来店ポイントを1回だけつける場合は、来店ポイントマシンを店内のどこに置こうがさほど問題ではない。来店後どのタイミングで来店ポイントをつけようが、結果に差異は発生しないからだ。むしろシャワー効果を狙って店の奥に置くのもひとつの手かもしれない。
だが、2回来店ポイントをつける場合、来店ポイントマシンは「常に開いているレジ」付近に無ければならない。そして「常に開いているレジ」は出口付近に無ければならないので、必然的に来店ポイントマシンは出口付近に必要となる。
だが、そのヤマダ電機は店舗中央に来店ポイントマシンを置いたままだ。店舗中央においておくと、初回のポイント付加はともかくとして、2回目のポイント付加は、出口⇒中央⇒出口とすでに用がない店舗を結構な距離歩く羽目になる。
なぜこんなことが起こるのか。制度の変更が客に与える影響を精査していないからだ。こうして、客都合に合わせないまま制度のみが変更され、客の潜在的な不満は増加する。
顧客に影響を与える自社都合の制度変更は、その結果として顧客の行動にどのような影響を与えるのか、徹底的に洗い出さなければならない。とかおもった。