記念を肯定的に捉えてしまう

終戦記念日を「記念」じゃないとか、原爆記念日を「記念」じゃないとの主張がある。記念を否定的な日に使用することに違和感があるらしい。事実として「終戦の日」、「原爆の日」という記述が多くなっている。「記念」には肯定的感情も否定的感情も含まれていないはずだが、現状「肯定的な響き」を感じられることが原因だと思われる。
なぜ肯定的な響きが感じられるのかといえば、記念日という実例において、一般的に9割以上の例が肯定的な響きを含むものだからだろう。
しかし、記念日以外の言葉で特定の日をマークする言葉が日本語にあるのだろうか。終戦の日と言い換えようが、8月15日が終戦の記念日であることは間違いない。
「全然大丈夫」という言葉がある。全然の後に肯定をつけると誤用とされがちだが、少し調べればわかるように、全然は否定の時にだけ使用できる言葉じゃないのだ。肯定に使っても問題ない。
「言葉遣いに違和感があったら自分の知識が足りないんじゃないか」と思うべきなんじゃないだろうかと思ったりした。