物流は死せず。でも流通は死ぬかも。

飛行機というものが、それほど遠く無い未来に庶民の足でなくなるのは、バッテリーの限界と原油埋蔵量から見て明らかであるが*1、それ以外の流通手段がなくなることは考えにくい。
考えにくいが、現在起こっている原油価格高騰のような投機的高騰ではなく、枯渇に伴う高騰が発生すれば、高騰率を上回る効率化を達成できない限り、物流にかかるコストはどのような形にしても上昇していくことは間違いないように思われる。

農業が確実な死に向かっている日本という国においては、食料は海外の生産物の輸入に頼らざるを得ない。だが、輸入にかかるコストが増大することと、輸入先の急速な発展による価格高騰、仮想水による輸出入制限制度の導入などによって、輸入可能な量は極端に減少するだろう。

現在の農業は、原油の力によって供給が過剰な状態*2であるため、生産者よりも流通の方が強いが、あと10年から20年もたてば、供給が圧倒的に下回るため、国内の食料生産者の立場が圧倒的に強くなっているだろう。そうなった場合、消費者にとって余計な経費であるところの中抜き部分がダメージを食らうのは目に見えている。なぜなら、生産者と消費者を直接つなぐことは、エーテル空間で満たされた社会にとっては難なく行えることであるから。そしてその仕組みは食料以外の方面にも応用されて行くであろうから。

論理的に直接つながった、生産者と消費者を物理的につなぐのが物流だ。この部分だけは絶対に省略できないが、効率化は可能だろう。

とかおもった。

*1:常温核融合飛行機が実現すればそうでもない≒ほぼ不可能

*2:我々が摂取しているカロリーは石油そのもののカロリーと一言っても過言ではない。