会社のPCの選定と事前検証

6か月に一度、部署のPCを選定している。
システム管理者というめんどくさい仕事を社内で行っている。私の担当は約60人分のPCとサーバの管理。一般的にPCの法定耐用年数は4年なので、60人となると、半期に一回まとめて更新した場合、毎回8人分程度のPCを購入することになる。この手配をする時のノウハウがなんとなくできたので紹介してみる。

  • 予算と妥協

PCに詳しい人に「PC購入の相談」を持ち掛けると、最初に聞かれるのが「なにがしたいの?」だろう。たとえば動画編集や3Dゲームをやりたい人に、GPU不搭載のPCを勧めてしまうのは論外だ。しかし、文書の閲覧、編集だけやりたい人であればGPUなど不要だ。そういうことがわかっているので、何がしたいのかが最初に問われる。予算は有限であろうから、「そのPCで頻繁に実施されること」「そのPCでできなければならないこと」を洗い出して、その目的に沿った選定が必要となる。
頻繁に動画編集するなら、GPU強化、SSD採用、メモリの増加あたりが重視されるだろうし、仮想PCを使用したいのであれば、CPU強化、メモリの増加が重視されるだろう。機密性が高い作業をするなら、ストレージの暗号化に対応するOSを選定すべきであるし、データ損失が許されない環境であれば、ストレージの二重化に対応するべきだ。横長の資料を多用するのなら、大きなディスプレイを用意。WORD、EXCELPOWERPOINT専用なのであれば「今後4年間不自由しない程度」のスペックを用意すべきだろう。
要は、予算内で「こだわるポイント」「妥協すべきポイント」を仕事内容と照らし合わせて考えることが重要となる。

  • 保守

保守は非常に重要。法定耐用年数に合わせ、購入時に最低「4年間の保守」をつけておくべきだろう。

  • 拡張性

32bitWindowsを使う場合は「4GB以上のメモリ」をあきらめる必要がある。64bitOSであっても32bitアプリケーションは結構高い確率で動作するので64bitでいいんじゃないだろうか。事前に検証が必要だ。

  • officeの互換性

Officeは64bitでほぼ問題ないが、VBAをつかって且つwin32APIを使用しているツールがある場合に、動作しない場合がある。32bit版のofficeも64bit環境で動作するので今のところ問題ないだろうが、office付きのPCを購入する場合は要注意だ。